書くことあり日記:変人列伝

 

 

今回は「おすすめされても迷惑」という話題を書こうと思っていて「金を一円も払っていないが、金を返せと言いたくなるくらい迷惑で不愉快な、noteのおすすめユーザー」という喩えまで考えていたのだが、たまたま今日はずっと雨が降っていて、雨が降るといつも傘を差さない知人のことを思い出すので、その人ほか記憶に残る変わった人のことを書くことにする。

その傘を差さない主義の人の持論は、ザーザー降りの時はともかく、多少の雨であれば「濡れたからって、死ぬわけじゃないから」というものであった。

とにかくこの人は「傘を差す」「差さない」という判断のバーが他の人とは多少ずれていたようであった。他の部分はごく普通の人だったので、かれこれ二十年もつき合いが続いている。

次にカレーの食べ方で変わった人がいて、それはお皿の上のカレーのルーの部分に、白いご飯がのしかかって攻めていくような感じで、次第にルー軍団を包み込む包囲網を絞ってゆくような形で食べ進むのである。

なぜそのような食べ方をするのかというと、「食べ終わった時にお皿がきれいになるから」で、「一人暮らしをしている時に洗い物の手間が省けるように発明した食べ方」なのだという。

妙に筋が通っているので、未だに覚えている(これも十年以上前の話)。

食べ物でいうと、田辺聖子の「道頓堀の雨に別れて以来なり」という小説の中に、「朝ご飯にかき氷を出す主婦」というのが出てきた記憶がある。しかし長大な小説(というか大河評伝)なので、どの辺りかは忘れてしまった。

 

道頓堀の雨に別れて以来なり―川柳作家・岸本水府とその時代〈上〉 (中公文庫)

道頓堀の雨に別れて以来なり―川柳作家・岸本水府とその時代〈上〉 (中公文庫)

 

 

長大な小説といえば「失われた時を求めて」の最初の方に「寝てないアピール」をする叔母さんが出てきたような気がする。主人公は「寝てないと言っても少しは寝てるだろう」と疑って、信じていなかったと思うのだが、これも随分と前に読んだ(ちくま文庫の一巻のみ)のではっきりしない。

 

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)

 

 

つい最近も「何も食べなくても生きていける」と主張している人の話題をどこかのブログで見かけたので「寝てない」「食べてない」というのは割とポピュラーな、悪く言えばありがちな変人なのかもしれない。

もう一つ、「ガリガリ君を買ってきて」と依頼する変な社長の話があるのだが、出典を思い出せそうで思い出せないのでまたの機会に書く。

 

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