雑誌卍固め:月刊「みすず」2014年読書アンケート特集号

 

 

今週のお題「調味料」

月刊「みすず」恒例の読書アンケート号を読んだ。

年末に色々な出版社から出る「今年のベスト」とか、読者や書店員や評論家が選ぶたぐいのランク付けは、どこか小学校の多数決めいていて、他を圧倒するような本が選ばれるというよりは平均的に支持された優秀作の選出風になっている。

「みすず」の場合はメンツに学者が多いので、よくも悪くも空気を読んでいない、好き勝手に本を挙げているような所が新鮮である。

今回は月刊「みすず」のアンケートだというのに、月刊「ちくま」が面白いと力説してる人がいて、この辺りは通常まったく考えられない選び方である。

アンケートの回答者は以下の通り。

 

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http://www.msz.co.jp/book/magazine/

 

 

外岡秀俊
村上陽一郎
上村忠男
加藤尚武
川口喬一
服部文祥
加藤幹郎
佐藤文隆
鈴木裕子
細川周平
永田洋
マイク・モラスキー
金森修
藤井省三
小西正捷
宮下志朗
佐々木力
石原千秋
中野晃一
五十嵐太郎
栩木伸明
永江朗
桑野隆
松本潤一郎
岡田秀則
竹内洋
阿部公彦
千田善
名和小太郎
最相葉月
早川尚男
山口二郎
柳与志夫
宮地尚子
ノーマ・フィールド
加藤典洋
坂内徳明
川那部浩哉
坂上香
飯田隆
関口すみ子
岡野八代
柿沼敏江
福嶋聡
廣瀬浩司
李孝徳
斎藤成也
鎌田慧
阿部日奈子
三島憲一
鵜飼哲
師岡康子
道場親信
細見和之
川端康雄
西平直
松永美穂
増成隆士
山田稔
矢野久美子
大野英士
松野孝一郎
新城郁夫
大井玄
鈴木一誌
三原弟平
山根貞男
増田耕一
苅部直
新田啓子
管啓次郎
根本彰
大谷卓史
熊谷晋一郎
江口重幸
松本俊彦
富永茂樹
杉山光信
森本達雄
冨山一郎
鈴木布美子
姜信子
生井英考
徐京植
澤田直
長谷正人
上野千鶴子
田中純
小谷真理
成田龍一
梅津順一
小沼通二
轡田收
十川幸司
小松美彦
村田宏
郷原佳以
伊佐眞一
近藤和彦
大島洋
小沼純一
阪上孝
植田和弘
宇野重規
巽孝之
斎藤修
宇野邦一
Carol Gluck
田崎晴明
野谷文昭
沼野充義
三中信宏
鈴木了二
立岩真也
田口富久治
石田雄
成田善弘
徳永恂
酒井忠康
坪内祐三
原武史
今江祥智
富士川義之
杉田英明
野田正彰
橋口稔
花崎皋平
原章二
保坂和志
上山安敏
杉橋陽一
平尾隆弘
長野敬
蔭山宏
谷川渥
鶴見俊輔
作田啓一
喜安朗
栗原彬
松沢弘陽
水野正好
市村弘正
山内昌之
野家啓一
勝俣誠
岡村民夫
芥川喜好
武藤康史
古田一晴
丘沢静也
川本隆史
増田聡
山本四郎
長田弘
吉田加南子
李静和
牟田和恵

 

 

好き勝手な選出の中でも、今年は吉田健一の評伝を挙げる人が目立っていた。

ところがこの本は、アマゾンのカスタマー・レビューでは誰も何も言っておらず、レビュー数ゼロである。

 

吉田健一

吉田健一

 

 

また、人文書中心の「紀伊國屋じんぶん大賞」でもベスト30入りしていない。

https://www.kinokuniya.co.jp/c/20150205120049.html/

 

逆に紀伊國屋の方で一位の「弱いつながり」は、みすずの方では挙げている人がいなかったように思う。私も読んですぐ人にあげてしまった。

両方にまたがって出てきた本は「視覚文化「超」講義」「『ボヴァリ-夫人』論」「明治の表象空間」くらいである。

 

視覚文化「超」講義

視覚文化「超」講義

 
「ボヴァリー夫人」論 (単行本)

「ボヴァリー夫人」論 (単行本)

 
明治の表象空間

明治の表象空間

 

 

で、何が調味料かというと、こじつけ的に「読書生活の調味料として、毎年必ず読んでいる」と言いたい。


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