「ファニータ」ロマン・アンドレン

 

 

淡い色調が魅惑的な「ファニータ」は一言で言うと北欧からやって来たブラジリアン・サウンドで、やはり中身も名盤である。

 

 これが北欧ブラジリアンの到達地点! まさに“スウェーデンのデオダード”と呼ぶべき鬼才キーボーディスト、ロマン・アンドレンが創りあげたパーフェクトなブラジリアン・ジャズ・オデッセイ! 一片の無駄も無くソフィスティケートされたグルーヴィでウォームなサウンドから溢れ出すサウダーヂな色彩感と圧倒的な70年代初頭の空気感! デオダード、アジムス、アイアート・モレイラ等が生み出した数々のブラジリアン・ジャズ名盤に匹敵する強烈な存在感を放つ傑作の誕生! ★スウェーデンが生んだ恐るべき才能が遂に開花! キーボーディスト、シンガー、そしてマルチなサウンドクリエーターとして活動する鬼才ロマン・アンドレン。自身もDJであり、ハウス・プロジェクトも手がける多才な彼のブラジリアン・ジャズ・プロジェクトが実を結んだ一大傑作。 リリースはア・ボッサ・エレトリカのヴォーカリストであるミリアム・アイーダやハイ・フライ・オーケストラが所属するAjabu!レーベルから。 ★70年代サウンドへの憧憬が生んだ徹底したアナログ質感! 自身のキーボードを中心にリズム・セクション、パーカッションはもちろん大型コーラス、ホーン・セクションまで加えた大編成で録音されたそのサウンドはまさに1970年前後のデオダードのサウンドを髣髴させる豪奢なブラジリアン・ジャズ。 特筆すべきは一聴して感じる圧倒的にアナログな音の質感。まさに60年代後半から70年代前半にかけてのUS産クロスオーヴァー・ジャズが持っていたウォームでヴィンテージな肌触りが奇跡的な鮮度で再現されている。 アナログ感を大切にした質感と現代的なサウンド・プロダクションが瑞々しい融合を遂げたこんな音楽はかつてなかった新鮮さ! ★あまりにも優しく、あまりにも美しいブラジリアン・ジャズ・グルーヴ! まるで精巧な彫刻のように隅々まで行き届いた音楽哲学は一瞬のたるみも許さない。 ラウンジーに堕ちることなく、メロウに甘すぎることなく、過剰に盛り上げることもなく、実に優しくソフィスティケートされたやり方で魔法のように一瞬にして世界の温度を変えてしまう。 溢れんばかりのピースフルな世界観、まばゆいまでの色彩感とあまりにも美しい旋律。どこまでも楽しく、どこまでもダンサブルなのに、これほど切ないのはなぜだろう。 優しくも孤独な魂をかかえた全世界の音楽ファンに聴いて欲しい大傑作!!

 

 

ファニータ

ファニータ

 

 

私はフリッパーズ・ギターの「恋とマシンガン」以来、「間奏でヴィブラフォンが入ってくる曲」が好きで、聴く前にはわからないのでたまに出会うと気絶しそうになる。

このアルバムの6曲目の「Long Ago And Far,Far Away 」は、そのような趣味を持った同好の士に全力で推薦したいナンバーである。

通常、間奏というとせいぜい十数秒程度の長さで終るものだが、この曲は「大体このくらいだろう」という感覚の3~4倍くらいのヴィブラフォン・タイムがやってきて、終らなくて心配になるほど長いのである。志ん生が「黄金餅」で「あたしもくたびれた」と言う有名な台詞があるが、あれをいつも思い出す。

 

古今亭志ん生 名演大全集 1 火焔太鼓/黄金餅/後生うなぎ/どどいつ、小唄

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