書くことあり日記:シンプルな店

 

 

時々、「自分が食べ物の店を出すとしたらどういう店がいいか」と考えることがある。

前回のそうめんのような、シンプルな食べ物ばかりという店はどうか。

店の名前はずばり「シンプル」。

勿論、看板はなしである。

どこからか聞きつけて来る客のみを相手にしている。

 

メニューの一番最初が「そうめん」。

注文すると、つけ汁に葱と生姜だけで、具がまったくない。

素材の良さを味わってほしい。

と無言で言っているのだ。

 

揖保乃糸素麺 特級品 50g×20束

揖保乃糸素麺 特級品 50g×20束

 

 

メニューの続きは「梅干し定食」と「漬物定食」。

梅干定食は、ご飯とお吸い物と梅干しだけ。

漬物定食は、ご飯とお吸い物と漬物だけ。

漬物は大根と人参とキャベツの浅漬け。

これでメニューは終り(お冷やとお茶はセルフサービスでお願いしております)。

 

紀州 南高梅 (しそ漬梅干) 1kg [訳あり]

紀州 南高梅 (しそ漬梅干) 1kg [訳あり]

 

 

常連さんには特別に出してもいい裏メニューがあって、それはチャーハンである。

卵、葱、ご飯をいためて、少し醤油をたらすだけ。

裏メニューその2はすいとんである。終戦の日に出す。

 


従業員は自分のみ、そして音楽はバッハのみ。

 

 

「店長、たまには現代的なのも流したら?」

と言われたら、その時だけ仕方なくムスッとした顔でサティでも流しておく。

ちなみに夏のBGMは風鈴だけである。

雪の日は、雪の降る音だけが聴こえる店である。

以上。


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