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観た映画:「ソロモンの偽証 後篇・裁判」

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前篇は正直な話、観たいと思う映画が映画館になかったので消去法で選んで観たのであった。その割にはまあまあというか、要約すると「下品なところもあるけど、続きを見ないと何とも言えないし、続きは気になりますよね」といった感想を持った。

後篇の劇場公開は、したのかしていないのか分からないほど早く終ってしまったので、DVDで後篇を見てみた。

 

 

つまり、それなりには期待をしていたのだが……。

 

ソロモンの偽証 後篇・裁判 [DVD]

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☆5つが最高評価とすると、間違いなく☆1つか、あるいは例外的に「☆なし」というランクを作らなければならないような出来で、これから見ようと思っている人の服の袖を引っ張って「やめとけ!」と言いたくなるようなレベルであった。

酷い場面を一つ挙げると、主人公が父親と口論して、怒りと悲しみのあまり泣きながら表へ飛び出して走る場面があり、そこで何の前触れもなく急に雨が降り出してくるのである。現実にだって急に降ってくるゲリラ豪雨とか、夕立とか、確かにある。傘を用意する暇もなくずぶ濡れになったという経験だって、特に珍しくはない。

しかしこの映画のこの場面でそれをやってしまうと、急にコントめいたわざとらしい空気が出てしまい、感動どころではなくなるのだが、どうも作り手がそれに気づいていないか、単に「原作でそうなっていたのでその通りにしました」なのか、いずれにせよ今まで積み上げてきたリアリティとか時代考証とか子役なりに頑張っている迫真の演技とかが全部パーになるような、ど素人でもこうは撮れないと思うような場面なのであった。

その後の裁判で明らかになる真相も、所々に端折った痕跡が残っていて、とても納得はしがたい結末だとしか言いようがない。本来は1時間枠のドラマ×12~24話分くらいの量の物語を、無理に四時間の総集編にしてしまったような粗雑な出来であった。

スカスカした継ぎ目の悪い隙間から風が吹いてきて「こんな映画をわざわざ見るような、お前が馬鹿なんだよ」「自業自得」「前世の報いがいま来ました」という声が聴こえてくるような心境にさえなるのであった。

せめて良い点を探すとするなら、公衆電話のある風景が沢山出てくるので、それを見て他では味わえない種類の懐かしさを感じることができたという、ただそこだけである。


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