拝金主義で利益最優先の巨大企業による環境汚染、薬害その他は絶対に許すまじ!
と立ち上がるテロ組織「ザ・イースト」!
への潜入捜査をする美人捜査官の話。
何が正義で何が悪なのかはっきりせず、正義のために悪をなすことは果たして善なのかなどと問われるとさらに分からなくなるような、単純に割り切れない世の中なので、白黒の明確なスパイ・アクションに食傷気味の自分にとっては胃薬のような映画だった。
派手なBGMや、爆発や銃撃戦やカーチェイスや殴り合いがない静かなサスペンスで、音楽も常に控えめである。この静けさは「イースタン・プロミス」を思わせるので、あれが好きな人には推薦したい。
アジトのある森が聖地のように静かでもあり、殺伐とした廃墟のようでもあるという「場」の設定がいい。主演女優が製作と脚本も兼ねているというのでビックリした。