もしも魔法が使えたら

 

 

私も将棋ファンなので、藤井四段の29連勝という記録には心底びっくりである。「デビュー以来、竜王戦は負けなしでタイトル獲得」くらいは本当に実現しそうで、恐ろしくなってくる。

いま現在の29連勝は、仮に「どのプロと対局しても勝率9割5分」という実力が保証されていたとしても、あり得ないような確率でしか達成できない。ということは実力的には年間を通してそれくらいの勝率にはおそらくなる筈なので、ほぼ魔法に近い。

魔法を使えるレベルで、個人的にあってほしいシナリオを考えるとするなら、まず藤井八冠が2,3年後には誕生して、

「人間にはもう負けないですし、AIには勝てないですし、モチベーションが消えたので引退します。さようなら」

なんて言い残して棋士をやめて、普通に大学に入って、公務員になって、片手間に詰め将棋作家として芸術的な作品を作り続ける……、というコースに進んでから、30歳くらいでまた別のジャンルに進むのが面白いと思う(本人も、見る側も)。

 

習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法

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実際、チェスの伝説的なプレーヤーだった人が、太極拳のマスターになったという例もある。「棋士だけ」で一生を通すという生き方はおそらくしないか、できないのではないだろうか。

 

 

今週のお題「もしも魔法が使えたら」