「死霊のはらわたⅢ キャプテン・スーパーマーケット」

 

 

コミカルでテンポよく、話がトントン進むので楽しい。無駄がないというか、観る人によっては最初から最後まで全てが無駄な映画だが、飽きる暇がないというか。

思うに純粋な恐怖を追究するようなホラーは見ていて疲れるし、純粋に笑いを追究するようなコメディもかえってしんどい。ホラーでコメディという線を狙った映画は、「バタリアン」もそうだが見ていて楽チンでよい。良い意味でどっちつかずでフラフラしており、その中間あたりで観客はボケッとしていられるのだ。

 

死霊のはらわた III キャプテン・スーパー・マーケット ― ディレクターズカット版 [DVD]

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作品として鑑賞する義務から解放されているという自由。何だったら途中で電話がかかってこようと、トイレに行こうと、寝てしまおうと罪に問われないような「軽んじてもいい」というサインが画面から出ていることの安楽。人間関係でいうと最初から「忘れてもいいですよ」と了承済みの間柄のようなものだろうか。

といっても全くいい加減に作られている訳ではなく、最後の決戦の前にちょっと準備して武器を作るのも一応は筋が通っているし、決戦になってからの骸骨軍団が可愛いのである。エンディングは二種類あって、両方とも見てみるとスーパーに戻る方がいい。


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