野球から二塁が消えた理由

 

スポンサーリンク

 

 

 世の中ってのは、理屈が通っていて「こっちの方がいい」と皆が自然に思ったら、投票なんかしなくても必ずそうなるものなんだ。世の中は理屈で動く。
 うん。もう随分と昔のことだからな。そりゃ見たことだってあるよ。そうそう、当時の野球の「塁」ってのは、今みたいにV字型の配置じゃなかった。トランプのダイヤ型だったんだ。
 つまりさ、ホームがあるだろ?次に一塁と三塁を直線で結ぶと、マウンドに当たるだろ?そうやってできた三角形の向こう側の頂点に「二塁」があったんだよ。キャッチャーの反対側に。
 その頃のランナーは一塁に出たら、必ず「二塁」を経由してから三塁へ進んでたんだ。4回も走らないとホームに戻れなかった。
 今の選手だったら心臓が爆発して死ぬ?そうかもしれないなあ。時計と反対周りで不自然?それもそうだなあ。

 とにかく、そういう野球だと不公平なんだ。
 だって、左打ちの選手の方が一塁に近いからね。右打ちの選手に比べると3歩から5歩は得してた。年間で400打席あるとするなら、1200から2000歩の差になる。その状態が何十年も続いていたんだからねえ。
 それで「右打ちの選手は三塁に走ってもいい」というルールになったんだな。
 ところがランナーが一塁と三塁にいる場合、ピッチャーゴロで二塁に投げると二人とも楽にアウトになる。セーフになっても、二人でいると二塁が狭い。

 これはまずいということで二塁が消えて、一塁に出たらもうホームに戻っていいことになった。三塁に出た時も、もうホームに戻っていい。行って戻ったら、1点。つまり、4回も走る必要がなくなって、往路と復路の2回で済む。
 選手は走る距離が短くなるし、点はボンボン入って観客は盛り上がるし、いいことだらけだったね。ランナーが一塁と三塁にいると、犠牲フライで2点入ったりしてね。

 そういう訳で「かつて二塁があった」という名残というか痕跡で、今は一塁と三塁だけが残ってるんだ。そのうちどっちか一つはなくなるかもなあ。