自称「本を読まない人」が読んでいる本とは?

 

 

読書会に限らず、仕事でもイベントでも旅行でも、何であれ実際に取り掛かってみると予期せぬ出来事はつきものである。

私の読書会の場合は「普段からたくさん本を読んでいる人」ではなくて、自称「あまり本を読まない人」の参加が多いことが最も意外だった。しかし実際にじっくり話を聞いてみると「読まない」と言いながらも、あれこれ読んではいて、しかも何やかやと注文が多かったりする。

先日ちょっと話した女性は、以下のような好みを教えてくれた(カッコ内は私の返答や感想)。

 

1.普段はあまり本を読まない(そうですか、でも何らかの本を読まれることはありますよね?)

2.でも椎名誠や群ようこの本は面白いと思った(なるほど、読みやすくて面白いですよね)

3.せいぜいエッセーくらいしか読まないが「嫌われる勇気」などアドラー心理学の本は面白い(私も読みましたよ)

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 
幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 

 

4.武田百合子の本は人から勧められたけど、どうも今ひとつだった(あの人はメチャクチャ面白いよ!)。

 

富士日記〈上〉 (中公文庫)

富士日記〈上〉 (中公文庫)

 
日日雑記 (中公文庫)

日日雑記 (中公文庫)

 
武田百合子全作品(6) 遊覧日記(ちくま文庫)

武田百合子全作品(6) 遊覧日記(ちくま文庫)

 

 

5.又吉直樹のエッセーは面白いが、「火花」はそうでもなかった(同感です)

6.谷崎潤一郎の文章は一文が長くて大変そう(確かにそうですけど、そんなに読みにくくはないです)。

7.泉鏡花は難解そう(そういうのもあるけど、そうでないのもあります)。

8.自分は女だから、どちらかというと女性の書いたものの方がよい(なるほど~)

 

こういう漠然とした読書歴、読書観の人から「何か面白い本はないですか?」と急に質問されると返答に窮する。

特に5や8など微妙なところだが、読みやすくて面白いとなると、岸本佐知子のエッセーくらいしか咄嗟には思いつかなかった。

 

ねにもつタイプ (ちくま文庫)

ねにもつタイプ (ちくま文庫)

 
なんらかの事情 (ちくま文庫)

なんらかの事情 (ちくま文庫)

 
気になる部分 (白水uブックス)

気になる部分 (白水uブックス)

 
中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

 
変愛小説集 (講談社文庫)

変愛小説集 (講談社文庫)

 

 

翻訳の「中二階」とか「変愛小説集」もお勧めしたいところだが、これでもし「岸本佐知子のエッセーも翻訳も、今ひとつ面白くなかったですね」なんて言われたらどうしようかと心配になる。

 

さぶ (新潮文庫)

さぶ (新潮文庫)

 

 

それでも、一応「山本周五郎の『さぶ』はいいですよね」と二人で盛り上がったので、ダメなら時代小説方面に誘導する方向で考えてみたい。

「あなた自身は普段、何時ごろ本を読むのか?」「どんな本を最近読んだのか?」といった質問もあって、あまりそういうことを訊かれるとは考えていなかった。時間としては「夜、寝る前」で、最近読んだ本ですぐ思いつくのは「世界を変えた14の密約」と「新装版スラムダンク1~14」「お金2.0」「将棋世界」「台湾の歓び」「読まされ図書室」くらい。

 

世界を変えた14の密約

世界を変えた14の密約

 
SLAM DUNK 新装再編版 14 (愛蔵版コミックス)

SLAM DUNK 新装再編版 14 (愛蔵版コミックス)

 
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

 
将棋世界 2018年9月号

将棋世界 2018年9月号

 
台湾の歓び

台湾の歓び

 
読まされ図書室 (宝島社文庫)

読まされ図書室 (宝島社文庫)

 

 

あまり読書家っぽくない、散漫なリストで申し訳ないです。