このシリーズは十数回くらいでお終いになる予定なので、今月中にまとめてしまいたい。
一回で大体、二十本ほどの作品を取り上げるペースで進めていく。
相棒 season 5 DVD-BOX 1(5枚組)
「バベルの塔」というスペシャルの回を見たが、状況設定は「24」のシーズン1っぽく、途中は「羊たちの沈黙」風のくだりがあったりする。しかし二転三転して、最終的に真犯人とその目的が意外だったのでまあいいか。
相棒 season 10 DVD-BOXI (6枚組)
「相棒」を見たのは初めて。
とりあえず「ピエロ」という二時間スペシャルの誘拐ものを見た。適当に作られた映画よりは小技がてんこ盛りで、飽きる暇がなかった。
玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ 近くで呑みたい!東京でスナッキング
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スナックは行ったことないけど、スナック気分に浸ることができた。
かもめんたる単独ライブ「メマトイとユスリカ」
かもめんたるのコント自体、見るのはまったく初めてだが面白かった。冒頭のタイトル作はちょっと失敗したかなと思ったが、次のコント以降は面白く、コンビの両方とも攻撃的・加害者的人物と受動的・被害者的人物を演じることができる点が良い。
男前な人の方が攻撃的な人物を演じると迫力があり、女装はどちらもよく似合う。
夢みるように眠りたい
無声映画風だけど音があったり、「映画の結末を探す映画」というメタ構造だったり、それらがいま観ると古くも新しくも見える。
それにしても桔梗姫は美人だ(佳村萠)。
デスペラード コレクターズ・エディション
渋い西部劇を観ようと思っていたら、ついこちらに手が伸びてしまった。
大筋はよくある話だが、小道具や小技が効いていて楽しめた。
「まあ、そこは適当にね!」という部分と、細かく神経の行き届いた部分と両方あって、その割合がいい。
小さな意外性と大きな意外性と、どちらもひょいひょい出てくるのがいい。
男と女 特別版
音楽を付ける必要なし、と言いたくなるような映画が昨今多いが、これは準主役的な地位に音楽がある映画で、ドキュメンタリーっぽい感覚も含めて色あせない名作。
しかし正直なところ、筋や心理がつかみきれない部分も多々あり。
胃もたれするほどゴテゴテに仕掛けやアイディアを盛った映画が多い中で、月並みながら「一服の清涼剤」と言いたくなるシンプルなサスペンス。
音楽もほとんど劇中人物の演奏だけだったのではないかと思う。
筋も演技も表情も趣向も、全てが控えめに整えられている。
若き勇者たち
真面目に作っているのか、そうでないのか判断に困るような珍作で、あらゆるネジが全部ゆるゆる。
「なぜ、敵はポンポンやられてしまうのか?」
「なぜ、この少年少女らは強いのか?」
という疑問を完全に無視して話がホイホイ進むので、終ってみると煙に巻かれたような気分。
どうも最後は感動させたかったらしいように見えるのだが、泣こうにも泣けない。
「虎と漂流する」というアイディアをサーッと展開しただけの話かと思って、まあこれで終わりなのか~と油断していたら、最後にひと捻りあって急に話に奥行きが出て良かった。
「映像が美麗すぎる」という欠点すら長所に反転させる見事さ。
わたしを離さないで
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静かで、気がつくと心の深い部分に刺さっているような映画がたまにあって、「マイレージ・マイライフ」を観た時以来の静かな悲しみに浸ってしまった。
悲しみというより諦念のようなものか。
「生きること=いつかはやってくる死を受け入れざるを得ない」
という真実を言葉少なに語られてしまうと、どうしても黙って受け止めるしかない。
ゾンビ・ハイスクール
低予算ゾンビ物コメディ映画、意外としんみりしたりできる場面もあり、「そう来るか!」と思わせる展開もほんの少しあり。
基本的にはいい加減、男4人、女2人のうち誰が残るか?というだけ。
ゴスの女の子(アレクサ・ニコラス)はちょっと嫉妬したりする表情がいいし、人物がまともなので良い。
前半の「全力疾走どころか、ダイヴも辞さず!」というゾンビの群れは迫力があった。
後半に進むに連れてご都合主義的というか、ラッキーが重なりすぎて白ける。
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「酸素がなくなる!」とか「手がロープに届かない!」とか「爆発しそう!」とか、これまでに観たり聞いたり読んだりしたことのある種類のサスペンスで盛り上げるのだが、その一つ一つにハラハラできる、シンプルな映画。
おそらくそれはタイトルの通り「無重力」の状態こそが主役であるために生じるスリルだ。
重力がゼロではなくなる場面では、重力を体で受け止め、感じることができた。
3D(字幕)で観てよかったと思えた初めての映画。
グランド・マスター
もっとアクション寄りの話かと思ったら、そうでもなく……。
しかもドラマ性豊かかというとそっちでもなくて、大体のところはナレーションで済ませるという何だかよくわからない映画だった。チャン・ツィイーは綺麗だなという、ただそれだけを観たという感じ……。
昔も観たけど再見。
何だかチョイチョイあっちこっちに有名人が出てきて、お祭り的な感覚と「つげ」「小津」的な世界の再現をしてみたいというあこがれ感が両方出ている。
貧乏を一種のお洒落として描いているような空気すらあるので、本物の貧困とはかなりかけ離れている気がする。
地味なコスプレを楽しむパーティーみたいなものか。
ヘアスプレー
これでもか!というほどコテコテの60'sファッションの嵐!
髪型も服装も、車や家具もみんなシックスティーズ、差別意識もシックスティーズ。
歌もダンスも皆よく、退屈な場面が全くなし。
キレキレの群集ダンスの場面も素晴らしいがジョン・トラボルタ、クリストファー・ウォーケン夫婦の歌もしんみりした感じでいい。台詞や歌詞の端々にコメディ・センスの良さが伺われる。
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全てがベタで、ありがちで、最初から最後に至るまで、隅から隅までお約束の世界だなとしか思えない。
しかし何だかんだ言っても2対3や3対2のバトルは興奮する。
テンポがよく観ている間は退屈を感じる暇なし!
けれども終わってみると通俗そのもの、既視感ありありのお話だった。
この手の犯罪で真相が××××がらみというのはもうウンザリ。
唯一よいのは写真の角度から当時の光景が立体的に浮かび上がるところ。
アートっぽいけどアートじゃなくて、ファンタジー的な場面もあるけどファンタジーでもなくて、ドキュメンタリータッチだけどもドキュメンタリーでもない、父と娘の泣かせる話でもない、ちょっと中途半端な感じのする小品。
くちづけ
やけに舞台めいた演技と人物と台詞まわしだな~と思っていたら、もともと舞台の作品だった。邦画はほとんど音楽が余計に感じられるが、この作品は例外でハープの音も「グッバイ・マイ・ラブ」も良かった。
内容は甘ったるく、知的障碍者の家族は、犯罪者やホームレスの中に知的障碍者が多く含まれることを知って驚いたりはしないだろうし、世間の普通の人だって「累犯障害者」くらいは読んでいる。
ロー&オーダー シーズン1
90年開始の長寿ドラマ第一シーズン。
最初の20分が警察物の捜査、残り20分が法廷物という、せっかちな自分には最適の構成。ファッション(服装、髪型、ネクタイの柄、バッグなど)と音楽が猛烈に古びていることに比べると、内容は少しも色あせていない。
メイキングでは「登場人物の移動の場面なんて無駄だから省いた」と言っていた。
召使
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「銀仮面」みたいな話だが次第に説明不足ぎみに失速していって、何だかよくわからない結末だった。
「完全にご主人様が支配下におかれて自殺する」
くらいの結末の方がすっきりするのでは。
これだと「ほぼ失敗作」という印象。
あの「館」に行く場面を頂点として、その前後で人物の登場する順番が対象になっているような感じ。
人がただゆっくり歩いているだけで、いかにも、
「キューブリックだよ!」
という画面になるのがすごい。
奇妙な話であっても、美男美女が出てくると通常とは別種の変なリアリティが出る。
特別な捻りやアイディアはないのに、サスペンスが途切れずにずっと続くのがいいし、音楽が控えめなのも自分の趣味にピッタリ。
枝葉を取ってしまえば「高野聖」タイプのシンプルな話。
今回のまとめ
笑いの要素のある映画か、サスペンス性の強い映画が好きなので、この中では、
・シンプルなサスペンス映画として「譜めくりの女」
・ミュージカル兼コメディとして「ヘアスプレー」
がお勧めである。
他人の好みであるとか、分かりやすさとか、そういったことを無視して考えると「アイズ ワイド シャット 」は非常に好きな映画で、キューブリックの作品群の中ではベスト3に入る。
独特の妖しさ、緊張感、不安、怖れ、映像美など幾つもの要素が渾然一体となった味わいで、一瞬も退屈することがなかった。