再発のパーシー・フェイス・オーケストラのCDが沢山並んでいたのが目に入ったので購入した。しかし今どきパーシー・フェイス・オーケストラなんて、自分以外に誰が買うのだろうか。
小学校の先生が、
「おっ、給食の時間の校内放送にピッタリだぞ!」
なんて思いながら買うのだろうか。
あるいは潰れかけたホテルの経営を任された二代目が、
「むっ、これをBGMにすればゴージャスな感じを演出できるのでは?」
なんて考えて買うのだろうか。
あるいは精神病院、
はたまた海の家、
刑務所、
精肉工場、
幼稚園、
みやげ物売り場、
飛行場、
老人介護施設、
デパートの屋上、
などなど、色々な場所の色々な担当者によって購入されて、色々な人々の耳の穴にただ何とな~く入っては聴かれているのだろうか?
その「何となく度」を思うと、何となく凄いものがある。
ジャケットの女性も、ただ「何となく……」という感じで花の香りを味わっているようだ。