2,3日前の午前中にFMを聴いていたら「無伴奏チェロ組曲」が流れてきて、そう言えば四方田犬彦の文章で「冬に無伴奏チェロ組曲はピッタリ」と書いていたものがあったっけな、違ったっけな、とぼんやり考えた(確か「心ときめかす」の最後の方の文章だったように思うが、確認できない)。
「夏」や「太陽」と「ビーチボーイズ」の取り合わせが良いのと同じくらい「冬」や「雪」と「無伴奏チェロ組曲」はよく合う。清少納言に教えてやりたいくらい似つかわしい組み合わせである。
ちなみにラジオから流れてきたのはヨー・ヨー・マのもので、私が持っているのはカザルスのもの。
ついでにアマゾンのレビューにあったカザルスの言葉。
カザルス:「(無伴奏チェロ)組曲はアカデミックな作品と考えられてきた。テクニック一辺倒の、機械的で温かみのないものだと。考えてごらんよ!広がりと詩情が一点の曇りもなく輝きあふれるあの曲が冷たいだなんて、だれがいえるだろう!あの作品はバッハの本質そのもので、バッハは音楽の本質そのものなのに。」
(J.L.ウェッバー著「パブロ・カザルス 鳥の歌」、『バッハ』の項より)
いま調べたら「鳥の歌」は文庫で出ていたのだった。知らなかった。
- 作者: ジュリアン・ロイドウェッバー,Julian Lloyd Webber,池田香代子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/09
- メディア: 文庫
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