読書会をやりたしと思へども……、読書会はあまりに遠し。
などとセンチメンタルな気分に浸っていても仕方がない。現実に場所と時間と面子を決めて行う読書会は難しいにしても、はてなブログの有志でチョロッとやるくらいならできそうな気がしてきた。
というのは昨年までやっていた「短歌の目」という、短歌を詠みっこする参加企画を思い出したからである。
この企画は短く言うと、
「毎月十首分のお題が主催者から出される→それに従って参加者が十首詠んで自分のブログで発表する」
というシンプルなものであった。
この形式に沿って、
「課題図書を決める→参加者が感想を自分のブログで書く」
という形にすれば、そこそこやっていけそうな気がする。
「その1」に書いたように、課題図書を決める作業が面倒なのだが、この件については一人の選定者が決めることにして、毎月持ち回りにすれば労力がかからずに済むのではないだろうか。
つまり、最初の月のみは主催者が課題図書を決めてスタートし、翌月からはその月の全参加者の中から誰かを「課題図書選定係」に指名するというシステムである。
以降は、毎月選定係が翌月の選定係を指名していけば半永久的に続く筈である。
もし、誰かがうっかり変な本を選んでしまって参加者が激減してゼロになった場合は、ふりだしに戻るような感じで、再び主催者が選定係になればよい。
この方式がよいと思われる方は、そのまま真似して読書会をしてもらって構わないのでやって下さい。また改良すべき点などがあれば、独自に改良を加えて、はてな内でも外でも、興味のある方はご自由にどうぞ。
今回は最後に暇つぶしを兼ねて「もし自分が読書会をやるとしたら、どのような課題図書を選定するか」について、考えてみたい。
まずはこのブログで紹介して多少は売れた本の筆頭格で、地味な名著「古句を観る」。個人的には超おすすめである。しかし、いかにも大勢の参加者が来そうにない雰囲気があってダメか。
次は米原万里のアンソロジー。没後十年にちなんで出た新刊で文庫なので、入手しやすい。内容も硬軟あれこれあって、多彩で読みやすいし、興味が刺激されれば別の米原万里の本にも進める。
アンソロジーは読書会向きである。締め切り間際になって読んだ人が、「全部は読めませんでしたが、三作だけ読めたのでその感想を書きます!」などと駆け込みで参加する様子が目に浮かぶ。そういう意味でも良いし、たまにはいかにも教科書的なオーソドックスな小説を読んでみたい。
アンソロジー的な本として「注目すべき125通の手紙」も挙げておきたい。しかし定価が高い点がやや難ありである。
この本は西崎義展の生涯を追ったノンフィクション。一種のピカレスク・ロマンで終始悪いことばかりやっている。こういう本を選ぶ読書会なら参加してみたいが、自分以外はそうでもないんだろうなという気もする。
無難な線だと「夜を乗り越える」はいかにも読書会向きかもしれない。値段もお手ごろで内容も無難である(読んでいないが何となくわかる)。
では皆さん、そのうちどこかの読書会でお会いしましょう!その日が来るまで、さようなら~!