ボーン三部作など

 

 

以前書いた日記を読み返していると、観た映画や読んだ本の内容を綺麗さっぱり忘れて、頭からごっそり抜け落ちていることに気がつく。

2009年に「ボーン」三部作について書いた記事があるのだが、2017年の自分は一作目のラストと、カーチェイスくらいしか記憶にない。しかし紛れもなく、いかにも自分が書きそうな感想が三作分書いてあるので、まとめてご紹介してみよう。

 

ボーン・アイデンティティー [Blu-ray]

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「ボーン・アイデンティティー」は主人公自身が記憶を失っており「自分が誰だか分からない」という状態で話が始まる。一体自分は誰なんだろうか、と悩む間もなくピンチになって、しかも身の危険を感じるや否やアッという間に自分が警官二人を叩きのめしたりする。

そういう自分を扱いかねてますます自分が誰だか分からなくなるという、ボケとツッコミと観客を一人で兼ねている漫才師のような忙しさの主人公である。

こういう設定だと「こんな強いヒーローがいる筈がない」とか「こんなことができる筈がない」と観ている側が疑いを持つ暇がない(観客が疑う前に本人が疑っているので)。

ところで自分のパソコンの「お気に入り」が増え過ぎてしまったので、

「何でこんなものがお気に入りなんだろう」

「どうしてこれを自分はお気に入りに入れているのか」

「自分は何を考えていたのか」

と推理しながら削除したり読み直したりしていたのだが、これはちょっとした心の旅路、ちょっとした自分探し、ちょっとした「一人ボーン・アイデンティティーごっこ」と言えそうだ。

 

ボーン・スプレマシー [DVD]

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前作の最後で記憶を取り戻したかと思ったら、またもや思い出せない過去に悩まされる上に、またもや命を狙われてしまう濡れ衣系サスペンス、それが「ボーン・スプレマシー」。

アクション部分の監督が「慰めの報酬」を手がけた人だというので観てみたが、本当に同じ感じだった(殴り合いでの直線的な動き、車をボロボロにするカーチェイスなど)。

一応これで完結していてもおかしくないのに、もう一作あるとは嬉しい。

 

ボーン・アルティメイタム (字幕版)
 

 

三部作を観終えた!

しかもアマゾンの評価がほとんど絶賛一色!

しかし自分としては前2作と同じような印象で、これだけが大傑作という訳ではなく「3つ通しで一本」という気がする。

1作目だけでもまずまず完結しているし、2作目で観るのをやめても「前・後編」という趣でまとまっているし、3作目まで観るとこれまたきちんとバランスよく収まっているという所に一番感銘を受けた。4作目もあるらしい。

 

今この感想を読んでみると、シリーズ全体が退屈という訳ではないのだが「3作まとめて観ようという人が気の毒」という程度には長い作品であったのだな、という印象を受ける。この印象のうち半分は「思い出した」、残り半分は「そういえばそんな感じだったっけ」なのでアヤフヤだが、概ね間違ってはいないと思われる。

この三部作を1本にまとめたような、この三部作に捧げたオマージュのような韓国映画「サスペクト 哀しき容疑者」という作品があるので、今ならこちらの方を推薦したい。

 

サスペクト 哀しき容疑者 [Blu-ray]

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www.youtube.com

 

サスペンスもアクションもスピード感も熱気もユーモアも、盛りすぎなほどテンコ盛りになっている。大雑把にいうと主人公は西島秀俊風で、ライバル的存在が宇崎竜童っぽくて、悪役が「ウェブ進化論」などを書いていた梅田望夫にそっくりである。途中は酷い目に遭い続ける主人公だが、後味がよい。

「もっとこういう映画を観たい」と思ったら、そこで「ボーン」三部作に進んでも遅くはない。

 

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