「レッド・スパロー」

 

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この映画はもっとアクション性の強い、要するに殴ったり蹴ったり、刺したり爆発したり、カーチェイスや飛び降りの多いスパイ物かとばかり思っていた。

 

レッド・スパロー (2枚組)[4K ULTRA HD + Blu-ray]

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実際は、ロシアの女スパイが二重スパイを探すという、アクション性よりもしろドラマ性の方が強い、見応えのある作品だった。中盤あれこれ錯綜してわかりにくいものの、最終的には「真の敵」「真の裏切り者」がきちんと露呈して、きちんとした結末になっているので、これは原作がついているんだなと思わせる。

 

 

ところがどうも原作とは異なる結末らしいので、「これ以外の結末って何?」という気になる。うーん、気になる。

 

レッド・スパロー (上) (ハヤカワ文庫 NV)

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で、さらに言うとこの映画は「エロティック・サスペンス」という謳い文句があって、予告映像でもいかにもそういう場面が多いかのように期待させているが、実際のところ短いカットが多く、時間的にも内容的にもそっち方面を期待すると肩すかしになる。

 


映画「レッド・スパロー」TVCM15秒(スリラー編)

 

それよりも、主人公がロシア側につくのかアメリカ側につくのか、誰が裏切り者なのか、どこまでが両国にばれているのか、その辺が分からない中で行動する緊迫感と、最終的に「実は水面下でこういう風にしていました」という種明かしがよく出来ている。

いわば両大国という檻の中に閉じこめられたスパイが、いかにして脱獄を果たすか(あるいは、果たせないのか、あるいは果たせないまでも一矢報いるのか)という過程を描く話なので、普通にミステリや「ショーシャンクの空に」が好きな人に喜ばれる筈なのだが、現状はあまりそうではないっぽい。

その上、拷問やら何やらで痛い場面が多く、心理的にこれはきつい、という場面が前半にも後半にも多々あるので、誰にでもお勧めという訳にはいかない。しかし私としては良作の部類に入れたい。