読書会の難点とその解決方法の例:3.日時や時間帯

 

 

次は、開催ペースや会合の日時、一回あたりの会合の時間など、時間設定の問題である。

この部分をどうデザインするか、これもまた難しい。

ただし開催ペースに関しては「月一回」が多いので、これだけは難題というほどではない。

もっと回数を増やして、週一回にしたいとか、もっとゆっくりで二ヶ月に一回ペースにしてほしいとか、そういう意見をほとんど見たことがない。

これはおそらく、一冊の本を読み通すのにそれなりの時間がかかるせいだろう。もともと本を読むことに慣れていれば二、三時間で読めるレベルの本も、慣れていない人にとっては二週間ほどかかることもあるらしい。余裕をある程度は持たないと早すぎる印象を与えるし、かといって読み終えてかなり時間が過ぎてしまってもいけないのである。単発で一回だけやってみる、という場合でも告知から開催までは1~2ヶ月ほどの時間は置くべきだろう。

 

次に曜日や時間帯を考えてみると、まず平日開催か土日開催かに分けられる。

平日は無理、と社会人ならすぐに考えるかもしれないが、私の場合は場所の予約をする際に「平日も土日も予約でいっぱい。でも夜はガラガラです」という状況を受けて、夜の時間帯で行おうと決めたのである。平日夜なら、かえって社会人や学生が、会社や学校の帰りに寄りやすくなるのではないかと考えた。しかし結果的にそういう参加者は今のところおらず、お年寄りや主婦が中心である。

夜の反対で早朝、という時間帯もある。少し前に「朝活」と称して、意識の高い人たちによる勉強会や読書会が盛んになったことがあった。これはやり方によっては早朝のカフェをうまく使えるかもしれないし、検討する価値はある。

平日開催は、主催者も参加者も「学生同士」「お年寄り同士」であれば昼でも比較的やりやすいのではないかと思う。あとは自営業で時間の融通のきく人なら来てもらえるかもしれない。

とすると一般の人が一般の人を幅広く集めるには土日の昼か夜、となってくる。しかし、他のイベントと重なるため、今度は場所の確保が難しくなってくる。「カフェ」「公民館」などは競争率が上がるだろう。結局のところ、どんな人々に集まってほしいのか、どんな会にしたいのか、まで戻った上で焦点を絞った方がよい。

一回あたりの会合の時間はどうか。これは概ね二時間ほどが多いようである。毎回、参加者が異なるタイプの読書会だと、初対面で自己紹介をゆっくりしているだけで2,30分は過ぎてしまう。それでも長くてせいぜい三時間弱、短くて一時間半は必要と思う。人数にもよるので、5,6名なら最適な時間は二時間弱、10名以上なら休憩を入れて三時間ほどだろうか。

 

 

【まとめ】

多くの読書会は月一回ペースで、一回の集まりの時間は二時間前後である。

平日開催か土日開催か、時間帯は朝・昼・夜のうちいずれか、を決める場合には、最初に考えた「目的」や、どんな人に参加してほしいか、どんな会にしたいかまでを見直す必要があるかもしれない。場所との組み合わせも難しい。