「ウィンストン・チャーチル  ヒトラーから世界を救った男」

 

 

「ウィンストン・チャーチル  ヒトラーから世界を救った男」に登場するチャーチルは前半、ちょっと無謀な印象を受ける。ドイツ軍によってベルギーもフランスもボコボコにされて、それでもイギリスは不屈の闘志で戦うぞ!という流れだが、どう見ても勝ち目がなく、犠牲者が増えるばかりなので。

その後は感動的な展開が待っているものの、美談として作っているから美談になっているのであって、負の側面もかなりありそうである。何だかチャーチルが真実を隠しながら威勢のいい演説をしたせいで、いわば国民が騙されてウソのやる気で一杯になり、それでたまたま上手く事が運んだようにすら見える。

 

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話としては全十二話のドラマシリーズの最初の三話だけを観たような、パイロット版のような印象を受ける。この映画に限らず、そういう印象を受けるようになったのはここ十年くらいのことなので、おそらくドラマや映画に望む時間の感覚がかなり長めに変わってきているのだろう。

欲を言えばノーランの「ダンケルク」と二本立てにして、あわせて観てみたいし、本土決戦編も欲しいし戦後編も欲しい。戦時下やその後のことは何となくグリーンの「情事の終わり」くらいしか観ておらず、イメージが浮かばないので、補足できるような映画を観たくなった。

 

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ことの終わり [DVD]

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もともとリリー・ジェームズに興味があって観たのがきっかけなのに、イギリス軍vsドイツ軍の戦いや戦時下の生活に興味が移ってしまった。