「高慢と偏見とゾンビ」

いま私の中では「リリー・ジェームズ映画祭」がひっそりと開催されている。

この人は「シンデレラ」にシンデレラ役で出ていたと聞いてもピンと来なかったのだが、「ベイビー・ドライバー」でヒロイン役を演じていた人なのであった。

 

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何と!「ベイビー・ドライバー」はここ数年で観た映画の中でもかなり印象のよい作品で、普通に紹介するなら「犯罪アクション映画」というジャンルに入れるしかないところを、大変うまく音楽を使うことによってミュージカル映画風のノリをつけ加えてもいるのであった。

 

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脚本もよく出来ていて、結末にもたいへん納得のゆく、後味のよい作品であった。

このリリーさんのこれまでの出演作を調べてみると、

イギリスの人気TVシリーズ「ダウントン・アビー」(12~15)
ディズニーの実写版「シンデレラ」(15)
ゾンビ映画「高慢と偏見とゾンビ」(16)
英BBCの歴史ドラマ「戦争と平和」(16)
エドガー・ライト監督の「ベイビー・ドライバー」(17)でヒロイン役
ミュージカル映画「マンマ・ミーア:ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン!(原題)」(18)

などが主だったところで、他に「ウィストン・チャーチル」「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」といった歴史物、ビートルズが存在しない世界に紛れ込んだ男のコメディ「イエスタデイ」(日本では今秋公開予定)まであって、いずれも一定の水準を越えたレベルにある。

そもそも日本に入ってきて、劇場で公開されるだけでも一定のバーをクリアしている筈なので、それがこれだけ並ぶ人は珍しいのではないだろうか。

おそらく本人の脚本を読む力が高いか、あるいはエージェントがオファーされた作品から厳選しているか、いずれかなのだろう。

「高慢と偏見とゾンビ」は2時間近い映画なので、恋愛パートだけではどうしても退屈になってしまう。よって、そこそこゾンビ要素やアクション場面で気が紛れると観客としては助かる。安定した土台に箸休めがちょいちょい入ってくれるので、娯楽作品としてはやはり良い方の部類に入る。

 

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リリー・ジェームズは主人公エリザベス役で、大男やゾンビを相手にしたアクション場面までこなす快演であった。

 


「高慢と偏見とゾンビ」、サム・ライリー&リリー・ジェームズ主演で9月撮影開始

 

当初はナタリー・ポートマン主演の予定だったというので、その可能性を考えてみるのも面白い。