感染症といえば「復活の日」を連想するね~という話題が、とうとう今朝の日経新聞にまで出てきていた。
夕方になると今度は「首都の封鎖」という都知事の発言から「首都消失」が話題になっている。
そのうち「小松左京の予言」というテレビ番組や書籍が続々と出そうな勢いである。その時は「くだんのはは」も入るだろう(知らない人は「霧が晴れた時」を読むべきだ)。
予言といえば今後、国内外問わず大江健三郎の「芽むしり 仔撃ち」のような置き去り・見殺し系の悲劇が増えるのかもしれない。
これは最初期の長編だが、もともと優れた作品で迫真性とスリルと熱気が充満しているので強くお勧めしたい。
それにしても、この作品からこういう形で予言的な側面が浮き出てくるとは意外である。大昔の話だとばかり思っていたのに、いま現在の世界の動きは20世紀に持っていた「21世紀」のイメージよりもずっと後退している。