前回は「平家物語の主人公=後白河説」について触れた。
このあたりの時代は「後」のつく有名な天皇が多く、ややこしい。
私も整理をつけにくい。
後白河、後鳥羽、後醍醐……、「やめてくれ!」と言いたい。
しかも前の人をなぞるように島流しになったりして……、ますます見分けにくくなる。今さら言っても仕方がないが。
後白河は「日本一の大天狗」「老獪なマキャベリスト」と呼ばれているが、一方で「周囲に変なブレーンがいただけ」「碌な人間じゃない」「無能」と決めつけている学者もいるほどである。
評価が分かれすぎて、別人ではないかという印象を受ける。
さらに、歌うのが好きで、喉を傷めるほど歌いまくっただの、夜通し歌いまくって、ついには「神様から返事があった」だの、伝説まで混じってしまう。
その上、あの徳子が長年慕い続けてきたのが後白河、と勝手な筋を空想するような小説まで見つけてしまった。アニメ版の徳子が立派で魅力的だったので、その組み合わせだけはさすがに勘弁してほしい。

