有名な俳句の続きを勝手に考えて、下の句(七七)を付け加えてみよう、という遊びを思いついたので、試しに自分でやってみた。
叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉よく見りゃ親父の禿げ頭
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺メエメエ子山羊もないてます
月下の宿帳
先客の名はリラダン伯爵
我が名もリラダン伯爵
ちるさくら海あをければ海へちる逆回転してまた枝に咲く
しんしんと肺碧きまで海の旅ため息ついたらサファイヤころり
いなびかり北よりすれば北を見るあっちむいてホイに弱い兄
フリードリヒ・ニイチェのごとき雷雨かな梅毒めいた夕闇せまる
夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり骸骨になれども嫌ひなり
秋風やひとさし指は誰の墓誰かに誰かにこれあげる
ピーマン切って中を明るくしてあげたこれでこの娘も成績よくなる
をさなくて昼寝の国の人となる夜は夜でまた別の国
戦争が廊下の奥に立つてゐた月面歩行で後ずさった