「買い物」というお題を出されてもあまりピンと来ないので、アマゾンの商品検索で「買い物」を調べてみた。
すると、
「もっとお買い物しませんか?」
と呼びかける「クウネル」を発見した。
リニューアルした3月号の評判が酷すぎて、ネットのニュースで騒がれていたアレではないか。
あれから半年が過ぎて、まったく反省の色はなく、それどころかおフランス路線はそのままで、表紙に2号連続で小林麻美を突っ込んでくるという暴挙に出ている。
激烈ともいえる非難の嵐に耐え抜いて、というか聴く耳を持たないまま突っ走って、
「もう、この雑誌自体を買いたくないんですけど!!」
という声を完全に無視して、休刊どころか「もっとお買い物しませんか?」と提案できる図太さがすごい。傍から見ても読者とのコール&レスポンスが完全にチグハグになっている。一体いつまでこの状態が続くのであろうか。
その一方で、
「その日暮らし」の人類学?もう一つの資本主義経済? (光文社新書)
- 作者: 小川さやか
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/08/12
- メディア: Kindle版
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買いたいのに買えない本というものも世の中にはあって、「『その日暮らし』の人類学 もう一つの資本主義経済」は8月に出た新書だというのにアマゾンでは中古本しかないし、近所の書店のどこにも置いていない。昔のクウネルであれば、雑誌のカラーとどこか一脈通じるような内容の本である。
*失敗しても、誰かの稼ぎで食いつなぐ
*最小限の努力で生きる
*借金を返さなくてもよい仕組み
*法的には違法、でも社会的には許される商売 etc.
サントリー学芸賞受賞の気鋭の文化人類学者があきらかにする、
Living for Todayという生き方。
◎内容紹介
わたしたちはしばしば、「働かない」ことに強くあこがれながらも、計画的にムダをなくし、成果を追い求め、今を犠牲にしてひたすらゴールを目指す。しかし世界に目を向ければ、そうした成果主義、資本主義とは異なる価値観で人びとが豊かに生きている社会や経済がたくさんあることに気づく。
「貧しさ」がないアマゾンの先住民、気軽に仕事を転々とするアフリカ都市民、海賊行為が切り開く新しい経済・社会……。
本書では、わたしたちの対極にあるそうした「その日暮らし、Living for Today」を人類学的に追求し、働き方、人とのつながり、時間的価値観をふくめた生き方を問い直す。
◎目次
プロローグ Living for Todayの人類学に向けて
第一章 究極のLiving for Todayを探して
第二章 「仕事は仕事」の都市世界――インフォーマル経済のダイナミズム
第三章 「試しにやってみる」が切り拓く経済のダイナミズム
第四章 下からのグローバル化ともう一つの資本主義経済
第五章 コピー商品/偽物商品の生産と消費にみるLiving for Today
第六章 <借り>を回すしくみと海賊的システム
エピローグ Living for Todayと人類社会の新たな可能性
評価の高い本なので再版される筈だが、その前に電子書籍で読むのは何となく面倒だし、ずっと気になっている。これもまた一体いつまでこの状態が続くのであろうか。