「きぐしねいです」とアナグラム

 

 

つげ義春の漫画に出てくる有名な「きぐしねいです」というセリフを並べ替えてみると、

 

いきで

すぐ

しね

 

つまり、「生きて、すぐ死ね」という文章になる。

 

改訂版 ねじ式 つげ義春作品集

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何だか変な発見だが、あのセリフが感じさせる独特の怪しく不気味な響きの謎が少し解けたような気がする。

「言葉を解体して、響きだけに耳をすませると本質的な意味が浮かびあがる」という理屈を信じたくなるのは、それが迷信でも魔術でもなくて、強いていうなら種も仕掛けもない純粋な手品のようなものだからだろうか。