先月、弔問に行く際に何かお菓子を買わないといけませんな、という流れになって、通りすがりの梅林堂に入ったら、お店のサービスで塩豆大福を6分の1にカットしたものを出してくれた。
食べてみると大変に美味で、甘すぎずしつこくない味だったため、もっと食べたくなってその場で何個か購入した。考えてみると和菓子の味にそこまで感心したり、その場で買ったという経験は初めてである。
説明が後回しになったが「梅林堂」は東京や群馬にも店を出してはいるものの、埼玉中心に販売店舗網を広げている和菓子のチェーン店である。
埼玉銘菓といえば大抵「うまい、うますぎる」で有名な「十万石まんじゅう」ということになっているが、あれは名前だけで実物は貰っても少しも有難くないというレベルなので、この際、梅林堂の塩豆大福と交代していただきたい。
ついでに言うと梅林堂では「武州路」という、あんこの入ったパイも売っていて、前々からずっとおいしいのである。
どれだけ手間と時間をかけるかで、美味しさが決まるといわれているパイ。
梅林堂では職人が生地づくりに2日間かけて、他では味わえない、機械には作れない、上質なパイに仕上げています。
生地は寝かせる時間をおきながら、職人の手で3つ折りを3回、4つ折りを1回して108層に。厚さは3〜4センチから1.75ミリまで薄くなります。
所要時間も手間も、もはや生産性は度外視。
こうしてできた美しい層が、格別な味と食感を支えています。
「もはや生産性は度外視」!
なかなか書きたくても書けないフレーズではないだろうか?
という訳で結論としては、埼玉近辺の人の場合は作られた当日に食べる塩豆大福、遠い人やおみやげ用には武州路がお勧めである。
今週のお題「今年買って良かったモノ」