アマゾンで高評価の文庫本 ベスト10

アマゾンのカスタマー・レビューで高い評価を得ている文庫本を調べてみた。

と言ってもただ「文庫」で検索して「評価の高い順」で並べ替えただけである。

しかし、方法は安直だが結果は意外性満点で、たとえいかなる大読書家であろうとも、完璧に十冊を当てることは不可能であろう。

また、ある程度の時間が過ぎれば順位も少しずつ変動すると思うので、興味のある方は、後日、暇な時にでも同じ方法でチェックしていただきたい。

 

まずは第十位!

チェ・ゲバラ伝 増補版 (文春文庫)

チェ・ゲバラ伝 増補版 (文春文庫)

 

 

三好徹の「チェ・ゲバラ伝」!

正直な話、広告でも書評でもさほど見かけない本だが、数多くのゲバラ関連本をぶっちぎってのランクインだ!

 

 

続いて第九位!

ポーの一族 (1) (小学館文庫)

ポーの一族 (1) (小学館文庫)

 

 

萩尾望都「ポーの一族」!

少女漫画のみならず、ある意味、漫画界の頂点に立ったともいえる高評価ぶりだ!

これはかなり納得度の高い九位だといえる!

 

 

第八位!

家族が選んだ「平穏死」 看取った家族だけが知っている本当の「幸せな逝き方」 (祥伝社黄金文庫)
 

 

長尾 和宏、 上村 悦子による「家族が選んだ「平穏死」 看取った家族だけが知っている本当の「幸せな逝き方」」だ!

これほど地味な本が高評価とは!

まだまだ世の中には、知らないことが多くあるようだ!

通常のリアル書店では「祥伝社黄金文庫」のコーナー自体、あるかどうか微妙だが、その辺りはアマゾンならではのランクインと言えるかも知れない!

 

 

 第七位!

アイの物語 (角川文庫)

アイの物語 (角川文庫)

 

 

山本弘「アイの物語」だ!

これはリアル書店で「アイの物語という本、ありますか?」とは質問しにくい点が、ネット書店での高評価の遠因なのかも知れないぞ?

と思わせるほどの高評価ぶりだ!

ちなみに内容はSF小説で、

 

数百年後の未来、機械に支配された地上で出会ったひとりの青年と美しきアンドロイド。機械を憎む青年に、アンドロイドは、かつてヒトが書いた物語を読んで聞かせるのだった――機械とヒトの千夜一夜物語。

 

 機械とヒトの千夜一夜物語。数百年後の未来、機械に支配された地上。その場所で美しきアンドロイドが語り始めた、世界の本当の姿とは。 

 

 と内容紹介に書いてある!

 

 

続いて第六位!

竜馬がゆく〈8〉 (文春文庫)

竜馬がゆく〈8〉 (文春文庫)

 

 

「竜馬がゆく」の最終巻、八巻だ!

 

慶応三年十月十三日、京は二条城の大広間で、十五代将軍徳川慶喜は大政を奉還すると表明した。ここに幕府の三百年近い政権は幕を閉じた。―時勢はこの後、坂を転げるように維新にたどりつく。しかし竜馬はそれを見とどけることもなく、歴史の扉を未来へ押しあけたまま、流星のように…。巻末に「あとがき集」を収む。

 

 何と、普通は一巻がランクインするところだが、最終巻の評価が高い!

と言ってもこの小説の場合は、

一巻は172件の評価中、最高評価の5が148人で平均4.8となっており、

八巻は52件の評価中、最高評価の5が47人、4が4人、3が1人で平均4.9である。

つまり、僅差でたまたま八巻が上位に来ているだけなのであった。

 

 

続いて第五位!

小惑星探査機 はやぶさの大冒険 (講談社+α文庫)

小惑星探査機 はやぶさの大冒険 (講談社+α文庫)

 

 

山根一眞の「小惑星探査機 はやぶさの大冒険」だ!

はやぶさ関連本すべての中で、ダントツの高評価を誇っている!

 

ビジュアル版 はやぶさの大冒険 (マガジンハウスムック)

ビジュアル版 はやぶさの大冒険 (マガジンハウスムック)

  • 作者: 山根一眞,マガジンハウス
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なお、「はやぶさの大冒険」という同じタイトルの「ビジュアル版」まで出ているが、出版社が違うので、どういう関係なのかよく分からない!

 

 

第四位!

不毛地帯 (第1巻) (新潮文庫 (や-5-40))

不毛地帯 (第1巻) (新潮文庫 (や-5-40))

 

 

「日本のバルザック」こと山崎豊子の代表作「不毛地帯」の第一巻だ!

「やはり続き物の場合、第一巻がランクインする形が自然なのよ!」

そう、豊子さんも叫んでいるかのような順位だ!

しかし、これほどの高評価の作品ですら、

 

商品の状態が大変良かったです。このような状態で書籍が保管されているのは素晴らしいと思います。

 

という、たったそれだけの素っ気ないレビューもある!

 

 

いよいよベスト3!

第三位は!

旅をする木 (文春文庫)

旅をする木 (文春文庫)

 

 

星野道夫のエッセー集「旅をする木」!

 

広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。1978年に初めて降り立った時から、その美しくも厳しい自然と動物たちの生き様を写真に撮る日々。その中で出会ったアラスカ先住民族の人々や開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせの生活を、静かでかつ味わい深い言葉で綴る33篇を収録。

 

ありとあらゆるエッセーのうち、向田邦子でもなく人気作家でもなく、写真家の星野道夫が頂点に立っている!

 

 

第二位!

 

「フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)」だ!

司馬遼太郎や山崎豊子の代表的長編小説を抑えて、堂々の第二位!

 

大きな犠牲を出しながら、ついに飛び立ったフル装備の“レーバテイン”と相良宗介。強力な敵の迎撃部隊を突破し、かなめが待つメリダ島最深部へ着実に近づいていた。だが、新兵器を装備したレナードが駈る“ベリアル”が出現。切り札の“妖精の羽”も破壊されピンチに陥る。一方、核ミサイルの発射を防ぐため、宗介たちとは別行動をとるマオとクルーゾーも、絶望的な状況に陥っていた。全面核戦争による世界滅亡のカウントダウンが始まる中、彼らに起死回生の秘策はあるのか!?そして宗介とかなめが交わした、あの日の約束は永遠に成就しないのか!?SFミリタリーアクションの金字塔ついに完結。

 

どこかで見たような映画を足したような題名だが、わが国の「あらゆる文庫本の中での二位」という順位に位置するのが、村上春樹でも夏目漱石でもなく、この作者のこの作品なのだ!

 

 

さあ、

いよいよ第一位は!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

な、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

な!

 

 

 

 

 

 

聖の青春 (講談社文庫)

聖の青春 (講談社文庫)

 

 

何と!

大崎善生「聖の青春」だ!

 

 重い腎臓病を抱え、命懸けで将棋を指す弟子のために、師匠は彼のパンツをも洗った。弟子の名前は村山聖(さとし)。享年29。将棋界の最高峰A級に在籍したままの逝去だった。名人への夢半ばで倒れた“怪童”の一生を、師弟愛、家族愛、ライバルたちとの友情を通して描く感動ノンフィクション。第13回新潮学芸賞受賞作(講談社文庫) 

 

自分が読んだことのある本が一位だったので、やや嬉しい!

将棋好きならマストリードの一冊だが、あらゆる文庫の中で一位とは!

 

という訳で、正直に言うと納得できるような、できないような微妙なランキングだが、何かのヒントにしてほしい!