「心と体と」

 

 

予告編を観て、これは観に行くべきでは(封切時の少し後になってからだったので松戸まで)と考えて行きかけたものの、何となくスルーしたままになっていた「心と体と」をついに観たー!

 

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「本当はやるべきことが沢山ある」という状態で、いわば逃避で観ましたが……。

しかし、これは観てよかったー!

「ある男女が同じ夢を見る」という設定で「もう98%くらいダメだこりゃ……」と思いましたが、実際は「久々に恋愛ものを観て、男女双方を応援したくなった!!!」くらいのレベルで良かったです。

前半はやや芸術的なオーラが出すぎているので少々退屈ではありますが、ある事件が起きて、犯人は誰なんだろうとか、警察が来たりとか、そっち方面でやや興味を惹かれる。この辺が親切な設計で、うまく入っていける訳です。

 

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それからグレタ・ガルボ以来とでもいうべき女性の笑わなさぶり、これが凄いので、後半でほんの少しでも笑みが生じるとほとんど「事件」に近いインパクトがあります。

終盤になってくると、もうほとんど「お前もうちょっと押せよ!!」とか「何でそこで遠慮する!!!」とか、そんなのばっかり。女性の方が限度を越えて不器用、頑な、杓子定規、生真面目、お堅い、めちゃくちゃなほど○○力がある、という前振りが終盤で生きてくる、というシンプルな流れです。

恋愛物で「気が気でない×ハラハラする×イライラする」という感情を久々に味わいましたね。2017年ベルリン国際映画祭金熊賞、という立派な肩書きもついていますが、普通に恋愛映画を観たいという人のニーズにも応えてくれるであろう良作でした。