何しろ前作があの終わり方なので、「続・兵隊やくざ」は前作のラストを無かったことにして、サラッと別世界の話でも始まるのではないか……、割とそういうのはよくある手だし……、
と思っていたら、ストレートにあの続きが始まったのでやや焦った。
しかし結局、やることは相変わらず「主人公が目を付けられる」→「暴力には暴力で対抗」の繰り返しでやや飽きてきた。今回はある殺人が起こるので、その犯人をいかに追い詰めるかが肝になっている。それに加えてマドンナ的存在のゲストが出て来るので、これは長期化を目指したテコ入れのようなものだろうか。
前作と同じような反戦、反軍隊的な面も残っている。中国人の捕虜を銃剣で刺し殺すよう命令される初年兵たち、という場面があって、この手の圧力は観ているだけで心底からうんざりする。
上の命令は絶対で、逆らうと虐められるという組織の陰湿さ、思想の無さ、隠蔽体質、年功序列、などが少しも今の社会や企業と変わっておらず、そういう意味ではおそらく学校も同じで、今の中学生や高校生にお勧めしたい。