いよいよこのシリーズも今回で最終回となる。
「今回のまとめ」から選抜した「総まとめ」を書いてみようという気も少々あるが、いつになるか約束はできない。
あまり期待せずに長い目で見守っていただきたい。
一番美しく
どんな時代でも、どこの国でも、どういう職業でも「女の子」はみな同じだ。
静かなる決闘
特に奇抜なアイディアがある訳でもないのに、この面白さ。
後年の「赤ひげ」を観る前に観ておいた方がいい。
千石規子は助演女優賞ものの見事な演技だった。
後の作品に連なるような要素が幾つもあって楽しめた。
千石規子がいじらしくていい。
醜聞(スキャンダル)
黒澤映画の一軍選手的作品に比べると見劣りがする点は否めないものの、キラリと光る台詞、場面、人物があちらこちらにある。
千石規子がとてもいい味、志村喬もこういう役が実に似合う。
BSで夜中にやっていたので再見。はぐれ者の破滅、刑事の犯罪、家族が病気、不意の暴力と笑い、これらはみな「その男」にあった要素で、まるでリメイクのようだった。個々の要素に磨きがかかって、確かに完成度が高い。
二度目の鑑賞だが、20年前からこの感覚だったのかと、目を開かされる。
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三番目に観たバナナマンのDVD。日村のお別れ会に誰も来ない→そこから過去について語るコントが良かった。
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二番目に観たバナナマンのDVD。設楽のズレポイントを日村が指摘するコントが良かった。
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最初に観たバナナマンのDVD。ラストの作家と編集者のコントが緻密。
サンセット大通り
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美しさとグロテスク。滑稽と悲惨。
そうした全てを描く視点の冷徹さ。
大人の観る辛口の恋愛映画であり、ホラーすれすれの恐怖映画でもある。
独特のリズム、静寂、弱いものが逆転して蔓延るという無常観。
どれもみなその後の映画で繰り返される要素だ。
単純に「復讐しました、めでたしめでたし」とはならない。
既にこの時代からハリウッドではそうだったのか。
意外な拾い物だった。麻生久美子の告白は嘘だったのか、それとも本当だったのか?どちらにも取れる奇妙さ。
小さな悪の華
期待したほど悪でもなく、アートでもない、数十年前の過激さとはこうであったかということを学べる映画。
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この映画を観たことによって、「ガープの世界」のことを思い出した。
歩いても歩いても
何にも無いようでいて、打算や見栄やエゴや妄執や、安らぎや美や過去や未来が色々とある映画。
それが盛りすぎでもなく、薄すぎでもなく、淡くて濃い映画になっているのが見事だった。
中学か高校の頃にも観たが、今回観直して、出エジプト記をベースにしていることに気付いた。
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3回目くらいの鑑賞、何度観ても新しい発見がある。
前半が人探し、後半で決戦というのは「七人の侍」にそっくりだ。謎とその解決の連鎖が見事。
ポップな不条理コントの味わいだよ!
無駄がなく、タイトで、スピーディ。
しかし無駄だらけで、ダラダラしているだけのようでもある映画だよ!
「デスレース2000」のリメイクというより、「ショーシャンク」のB級アクション化!といった感じの映画だった。
これほど随所に「ご都合主義」「矛盾」「説明不足」が目につく映画も珍しいと思った。
ホステル 無修正版
吉幾三と桂歌丸のような人が怖かった。語学は自分の命を守るよ!
立ち乗りスクーター、「ワンダと巨像」、メル・ブルックスの映画、心を病んだ美女など印象的な小道具多し。
これは西部劇というジャンルの終着駅なのか?と思いつつ、いにしえの名作群を再見したくなった。
今回のまとめ
とうとう今回でひと区切りとなった。たくさん観ているように思われたかもしれないが、特に映画マニアというほどではないし、7,8年かけて観たものからのピックアップなので、ならせば週に一本くらいのペースでしか観ていない。
さて、今回挙げた作品の中では個人的に「歩いても歩いても」がぶっちぎりの一位である。ここ二十年くらいで最も好きな映画の一つだが、皆さんに幅広くお勧めできるかというとそうではない。ストーリーというほどのストーリーがないので、娯楽映画に慣れている人には退屈としか感じられない種類の作品である。
しかし余所余所しかったり、冷たい雰囲気であったり、意味不明の台詞があったり、行動原理が不明というたぐいの映画ではないので、静かな映画が好きだという人には勧められるかも知れない。
一般的には「HANA-BI」「勝手にしやがれ」「ベン・ハー」などは世界映画史上トップ100に入っていて当然、というくらいの映画なので、観ていない人は観るべきである(ただし「ベン・ハー」は長すぎる)。
個人的な趣味と一般性のちょうど中間くらいに入りそうなのが「サンセット大通り」で、これはサスペンス、スリラー系統の映画に絞れば歴代ベスト30入りは堅く、ベスト10入りしてもおかしくない。また黒澤映画の初期の作品は、さほど有名でないものにも一見の価値がある。