スピルバーグ監督による「スター・ウォーズ」

 

 

「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」がスットコドッコイな内容で地味にショックだったので、気分がすぐれないまま年を越してしまいました。

しかし昨夜はNHKで、今さらながら「SW最高!!」「ヒューヒュー!!」みたいな番組をやっていたのでつい見てしまった。本当に最近の政治家やテレビ局は、どういうタイミングで何をしでかすか分からない。

ところで自分が小中学生の頃(とは七十年代後半や八十年代初頭を指している)は、まだまだ世間ではスピルバーグもルーカスもごっちゃ混ぜで話されている場面が少なくなかった。

 

A君「やっぱりスターウォーズは最高だな!さすがスピルバーグだよ!」

目「違うよ、ルーカスだよ。ジョージ・ルーカス」

B君「スピルバーグだろ!!」

C君「ジョージ誰?そんな奴いないって」

A君「絶対にスピルバーグだよな!だってこないだテレビで言ってたし」

目「そうだっけ?」

B君「なに言ってんだよ、宇宙が出てくるのはスピルバーグだろ?」

C君「わかってないなあ、スピルバーグ監督の凄さを」

目「確かに二作目と三作目は監督が……」

A君「そういう話じゃなくて!」

B君「とにかくスピルバーグに決まってんだよ!」

目「そうだよね……」

 

踏んだり蹴ったりである。こうして小さなガリレオ・ガリレイは、言論の力によって抹殺されてしまった。

 

月刊スターログ 日本版 (STARLOG) 1983年 7月号

月刊スターログ 日本版 (STARLOG) 1983年 7月号

  • 作者:鶴本 正三
  • 出版社/メーカー: 株式会社ツルモトルーム
  • 発売日: 1983/07/01
  • メディア: 雑誌
 

 

今にして思えば、その辺の情報というものはテレビから見聞きした曖昧な情報と曖昧な記憶によるものばかりで、新聞や雑誌まで読んでいる小中学生の方がよほど珍しかったのだ。A君やB君やC君は今ごろ何をしているのだろうか。もしかすると今でも「さすがスピルバーグ!」と思っているのかもしれない。