有名な「 勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉だが、実は……!
この言葉は野村の創作ではなく、松浦静山の剣術書『剣談』からの引用である。「負けるときには、何の理由もなく負けるわけではなく、その試合中に何か負ける要素がある。勝ったときでも、何か負けに繋がる要素があった場合がある」という意味。
これだけの↓ドヤ顔をしておきながら……。
実は松浦静山の言葉なのであった。
松浦 清(まつら きよし)は、江戸時代中・後期の大名。肥前国平戸藩の第9代藩主。
平戸藩世嗣だった松浦政信(第8代藩主・松浦誠信の三男)の長男。母は政信の側室・友子(母袋氏)。官位は従五位下。死後に贈従三位。幼名は英三郎。号は静山。この号を合わせ、一般には「松浦静山」の呼び名が通っている。
隠居後に執筆した江戸時代後期を代表する随筆集『甲子夜話』で著名である。大名ながら心形刀流剣術の達人であったことでも知られる。
清は文学者としても秀でており、文政4年(1821年)11月の甲子の夜に執筆を開始したということで有名な、江戸時代を代表する随筆集『甲子夜話』(完本は平凡社東洋文庫、全20巻)や剣術書『剣談』(野村克也の名言とされる「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」はこれが出典で、清本人の発言である)など、多くの重要な著作を残している。
殿様と鼠小僧 松浦静山『甲子夜話』の世界 (講談社学術文庫)
- 作者: 氏家幹人
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という訳で、ウィキペディアで知った知識の断片を、ちょっと大げさに書くだけのこのコーナーなのであった。