「甘いものと辛いものではどっちが好き?」
と訊かれたので、
「頭が変になるくらい強烈に塩辛い食べ物が好き」
そう言ったら、親戚がカジキマグロの塩辛をお勧めしてくれて、お土産にくれたので早速食べてみた。
裏側のラベルを読んでみると、原材料が塩とカジキマグロの内臓だけというシンプルな食べ物である。
↑この塩辛コーナーの説明によれば、
他で流通している塩辛と違い食品添加物等は一切なく塩、カジキ内蔵のみの塩辛です。ご飯のおかずにしてもお酒のおつまみにしても最高に美味。
本当に美味だった。
イカの塩辛の味がペラペラした平板なものに思えてくるほど、奥深い味わいであった。
時代劇に出てくる殿様のいる部屋のように、奥のふすまが開いて、そのまた奥も開いて、またその奥のふすまも開くような懐の深さを感じる味であった。
「ご飯のおかずにしてもお酒のおつまみにしても」
と書いてあるが、個人的にはスパゲティの上に乗せて食べるのが最良である。

ハインツ 大人むけのパスタ 3種のチーズのカルボナーラ まろやか卵黄仕立て130g ×4袋
- 出版社/メーカー: ハインツ日本
- 発売日: 2015/03/02
- メディア: 食品&飲料
- この商品を含むブログを見る
その辺のスーパーで売っているレトルトのカルボナーラの上に、カジキマグロの塩辛をスプーン一杯分だけ乗せる。
たったこれだけの手間で、皆さんの舌の上には天使が舞い降りてくるであろう。春が訪れて花は咲き乱れ、小鳥や虫たちも歌い出すことであろう。
調べてみると以前、このブログで以下のように書いていた。
「かつを」と書いてある酒盗は高級そうで、「かつお」の酒盗はまあ普通、まぐろの酒盗は味が薄ボンヤリしている。
まぐろファンの皆さんには悪いが、紛らわしいので「酒盗」を名乗ってよいのは鰹だけという風に法律で決めていただきたい。
何という愚劣な発言であったことだろう。
無知蒙昧も甚だしい、まぐろ界の皆さんに土下座して謝罪しろよと言いたい。
かくして、カジキマグロの酒盗を知ってからというもの、「鰹」との上下関係は逆転満塁ホームラン的に覆ってしまった……。
と言いたいところだが、「かつを」と「かつお」、単なる「まぐろ」と「カジキマグロ」とでもまた微妙に違う味なので、今後さらなる探求を続けたい。