「竜馬暗殺」

 

 

「竜馬暗殺」はATGの白黒映画で、前々から観てみたかった。しかし今ひとつ幕末や竜馬関係の小説や本は苦手で、読んでも頭に入らなかった。それに何かにつけて武田鉄矢が竜馬竜馬とうるさいので反感を持っていたことも、避けたくなる理由の一つであった。

 


www.youtube.com

 

 

 

★キネマ旬報ベスト・テン日本映画部門 1974年度 第5位
まったく新しい坂本龍馬像を創造した記念碑的作品
幕末の志士・坂本龍馬(竜馬)が暗殺されるに至る最後の三日間に焦点をあて、龍馬の人間らしい魅力と周囲の人々の交流ともに、七十年代当時の内紛とダブらせて新たな竜馬像を作り上げた異色青春時代劇。のちに『祭りの準備』(75)『原子力戦争』(78)を生み出した黒木和雄監督と原田芳雄が初めてコンビを組んだ作品。その他、石橋蓮司、中川梨絵、松田優作、桃井かおりら個性派俳優陣が、強烈かつ濃密な演技を見せる。

【STORY】
慶応三年、十一月十三日、雨の中を尻からげの坂本竜馬がふんどしを丸出しにして走っていた。薩長連合を成立させながら、その革新的な思想のために佐幕派と倒幕派の双方から命を狙われていた竜馬は、妾の家に身を隠す。陸援隊の隊長・中岡新太郎は友情と任務の板挟みに悩み、暗殺の獲物である竜馬に奇妙な愛情を抱く―。

 

 

原田芳雄、桃井かおり、松田優作など、その後に活躍した役者の若い頃の姿がいい。殺伐とした雰囲気ではなく、コミカルでユーモラスな面も多々ある。今のハリウッド映画のような型に嵌らない物語性があって、サスペンス性もある。音楽は予告編より単調で、ほとんどギターだけのような記憶しかない。