このところ「意識高い系」を揶揄するブログを多く見かける。
自称でも他称でも「意識が高い人」は、大勢から貶されようが嫌われようが、その人の決めた目標に向かって邁進する筈なのだから、放っておけばいい。
問題は意識の低い人々の方で、意識や意欲、能力、実行力に欠けた人たちこそは、互いに仲よく協力して支えあい、よい情報を交換したり教えあったりするべきではないだろうか。
私は明らかにそっちの側に属している気がする。
そして運動に対する意欲や意識が低いので、何かやろうと決心して試みても長続きしない。知人は朝、早く職場に行って長い廊下を走っているという。また別の知人は週に三回、三キロも走っているというのに。
人に自慢できるような運動を私が継続的にできない理由は、三つほどある。
1.面白味がない
運動は長い割に退屈で、脳内麻薬が出るまでの時間が長すぎる。
特にただ走るだけというのは論外である。音楽を聴きながら走っている人もいるようだが、あれは危険ではないのか。競争もなく自己満足もないので、とにかく退屈すぎる。「快楽がない」と言い換えてもよい。
2.効果がない
「一キロメートルを全力で走れば、体重は一キログラム減る!」みたいな分かりやすい効果がない。
とりあえず二週間やってみよう!みたいなスタートを切って、効果が感じられないので二週間後には飽きてやめているといったパターンがほとんどである。
全国民の8割くらいはこのコースに陥りがちなのではないか。
3.根気がない
結局、根気のない自分が悪いのだろうか。
しかし痩せ過ぎでもなく、太り過ぎでもなく、特にこれといった持病も入院歴もなく、病気がちでもない上に風邪すらほとんどひかないので、根気というより切迫感がないだけなのかもしれない。
他にも理由は考えられるのかもしれないが、意識が低いせいかもう考える気にならない。
そんな私でも今月の初めからやってみて、少し続いている運動法が二つあるので、意識が低い系の皆さんへご紹介してみたい。
一つ目は、犬を抱っこして高い高いするのを日課にすることである。
昨年の秋から飼い始めた犬(体重6キロ)が抱っこをせがむので、よく高い高いするのだが、これを運動と割り切って「一日十回」あるいは「朝晩二十回ずつ」と、継続して行うようにするのである。
これなら運動と遊びを兼ねているので一石二鳥で、犬も嫌な顔をせず尻尾を振って喜んでくれる。
犬は飼っていないという方の場合は、猫や乳幼児、小柄なご家族やお人形でも応用が可能なのである。
二つ目は、割と有名な「相撲スクワット」である。
大体、一日三十回くらいがよいという。回数を次第に上げて30日やるというコースがあるようだが、意識が低いので付き合っていられない。
私の場合は、最初だけ調子に乗って五十回やってみたら、翌日の朝、目が覚めた時に腰から足のつま先までポカポカしていたので、初日から大変な効果を感じた。
冬場はとにかく足の先が冷えるので、困っている。経験したので言わせてもらうと「足の先までポカポカになる靴下」などはゴテゴテして分厚いだけで、効能はみな嘘である。ところがスクワットをすると太ももやふくらはぎの血流がよくなるので、本当に体が暖まる。
寝る前にやったり、スパゲティをゆでる時にやったり、犬を抱っこしながらやったり、時間がバラバラでも効果を実感できるのでお勧めである。
いま二週間ほどやっているので、この先も続けてみたい。
以上、たったの二つだが実に簡単で、上半身と下半身を鍛えることができるので、意識の低い皆様は三日程度でも試しに取り組んでみてほしい。また、これよりもっと意識の低い方向けの運動方法があったら教えてほしい。