ニラレバ炒め

 

 

最近、あまりこのブログを書かなくなっているので、せめて「今週のお題」くらいは付き合ってみようと考えたのだが「私のタラレバ」というお題から連想されるのは「天才バカボン」によく出てきた「ニラレバ炒め」なのであった。

私が思うに、世の大半の子供向けの漫画や読み物の類には「ニラレバ炒め」という食べ物は登場しない。しかし赤塚不二夫という人は、子供向けの漫画を描きながらもどこか子供の方を見ていないような節があって「パチンコ」だの「キャバレー」だの「ヤキトリ(とカタカナで表記する)」と並んで、ごく平然と「レバニラ炒め」を会話の中に差し挟むのである。我が家のメニューのローテーションにレバニラ炒めが登場することはなかったため、子供の頃の謎であった。

 

スペクテイター〈38号〉 赤塚不二夫

スペクテイター〈38号〉 赤塚不二夫

 

 

ああいう風に見慣れない、聞き慣れない食べ物が唐突に「絵」や「言葉」として本の中に出てくる経験を久しくしていない。「本物」として見慣れない食べ物が出てくる機会は大人になってからもあるのだが、読書体験としては幼年時代だけに特有のものではないだろうか。「バタつきパン」とか「ゼリービーンズ」とか、それに焚き火でマシュマロを焼くとか、すべて謎めいていた。

 

今週のお題「私のタラレバ」


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