足の裏に棘が刺さった男

 

 

普段は何も起こらないのに、年末年始は身体のトラブルに見舞われる。

三年ほど前にも、年末に喉が腫れてひどい目に遭った。

 

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今年はそこまでの規模ではなかったが、年末に犬の散歩をしていたら急に足の裏が痛くなって、いかにも棘が刺さりましたという痛みだった。

しかし、だからといってその場に座り込んで「棘を抜くぞ!」とはならない。

激痛で歩けないということもなく、仕方ないのでそのまま歩いて、「放置しておけば自然に抜けるのでは?」などと気楽に構えていた。

ところが2~3日が過ぎてみると、体重のかけ方によっては足の裏が痛くなる。靴下を脱いで足の裏を見てみると、黒い小さな点(0.1ミリ大)があるではないか。明らかにこれは棘のお尻なのだ。しかし押せば痛いし、お尻は深く入り込んでもう掴めないしで、どうにもならない。押さなければ別に痛くはないので、「放置しておけば自然に抜けるのでは?」とまた同じことを考えた。

さらに数日が過ぎて、まだ体重のかけ方によっては痛む。また見てみると、さらに黒い点状(2ミリ大)の血豆のようになっている。ここで初めて本気を出して抜くことを決意した。

棘を抜く方法を検索してみると、「穴の開いた硬貨を押し当てる(患部が穴の所に来るようにして)」「蜂蜜を塗る」「梅干を塗る」など、頼りにならない。要するに、ある程度まで深く入ってしまうともう、ほとんど役に立つようなアドバイスはないらしかった。

周囲を爪で押すようにしても、棘が出てくるどころか奥に進んでいるようで、もはや素人の力ではどうにもならない。

かといって今更、コロナ禍で逼迫しているらしい病院に、どんな顔をして行けるというのか。どうしようもないので「放置しておけば自然に抜けるのでは?」とまたもや同じことを考えた。

で、また数日が過ぎて、今日になって湯船に浸かりつつ足の裏を見てみると、血豆の上に半透明の皮膚ができていて、しかもお湯でふやけている。

そこで左右から爪で押しつつ、血豆のあたりの皮が破けるようにして、破いた皮の切れ目から血豆の赤い部分を出すようにしてみた。

すると良い感じに、血豆の瘡蓋のような赤黒い皮膚が出てくる。これを慎重に何度か繰り返していると面白くなってきた。

手ごたえを感じてきたのでいったん風呂を出て、寝間着を着て座り込んで同じようにやっているうちに、見事!いかにも「棘」ですよと言わんばかりの棘が出てきた。

調べてみると「アメリカセンダングサ」という植物の棘らしい。

 

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およそ十日間ほども自分の足の裏に居座っていた棘なので、見ているだけで嬉しい。もはや愛着を感じていると言っても言い過ぎにはならない。記念に保管しておきたいくらいだが、さすがにそれはできないので、代わりにこのブログにメモして残しておく。

 

追記:後で思いついたのだが「掃除機で吸う」「ストローで吸う」という方法はどうだろうか。また似たような状況になったらチャレンジしてみたい。