「孤狼の血」の二作目の評判がよいので、一作目をすっ飛ばして二作目を観るのも何だし、たまには最近の邦画を観てみるかと思って借りてみた。
昭和63年。暴力団対策法成立直前の広島・呉原――。
そこは、未だ暴力団組織が割拠し、新たに進出してきた広島の巨大組織・五十子会系の「加古村組」と地場の暴力団「尾谷組」との抗争の火種が燻り始めていた。
そんな中、「加古村組」関連企業の金融会社社員が失踪する。失踪を殺人事件と見たマル暴のベテラン刑事・大上と新人刑事・日岡は事件解決の為に奔走するが、やくざの抗争が正義も愛も金も、すべてを呑み込んでいく……。
警察組織の目論み、大上自身に向けられた黒い疑惑、様々な欲望をむき出しにして、暴力団と警察を巻き込んだ血で血を洗う報復合戦が起ころうとしていた……。
粗暴な刑事がいて、バディを組まされる若いインテリの刑事（主人公）がいて、微妙な勢力バランスの均衡が保たれている街が舞台である。
でもって、ちょっとした小競り合いから報復合戦になって、手打ちなんていう話になりかけても事態がまたわやくちゃになる。
しかも主人公にとってヤクザは普通の敵だが、それ以外に警察組織の内部にも敵がおり、先輩刑事も危なっかしい。
という訳で、ヤクザ映画にしては味付けが濃いんじゃー！
ソース焼きそば（大盛り）の上から、辛子マヨネーズを丼一杯かけて鰹節をぶっかけたようなしつこい感じちゅう訳じゃわい！！
残酷シーンはこの手の映画のアクセントじゃけん、そこはお約束ちゅうもんじゃけんども、グロくて、エグくて、強烈すぎて疲れるのう。
娯楽映画としての捻りがよく効いていて、意外性ありテンポよしで、観ている間は退屈せんが……。
これで二作目がさらにパワーアップしたら、一体どうなるっちゅうのんか……。
心配じゃのう……。
