読書会の難点とその解決方法の例:8.読書会そのものの終了(あるいは発展)

 

 

読書会を一回だけ行うつもりが好評につき二回、三回、と続く。あるいは、最初から定期的な例会を行い、順調に一年が経ち、二年経ち、三年が過ぎ……、その後はどうなるのだろうか。

私はまだ経験していないが、永久に続くこともない筈なので、どこかで終るか、何らかの形で続くか、二つに一つとはいえる。

一体、読書会にはどのような運命が待っているのだろうか。とりあえず漠然と考えていることを書いてみたい。

 

A.自然消滅型

「人を集めようとあれこれ試みたが、結局あまり集まらなかった」

「回を重ねるごとに人が減ってしまった」

このような状況は、地味にきつい。

特にじわじわと人が減ってゆくと、そのうち主催者側の意欲もなくなって自然になくなる。これは少しも珍しいことではないし、条件を変えて、また1から始めるのもありではないか。双六でいうところの「ふりだしに戻る」のような状況か。

 

ふりだしに戻る〈上〉 (角川文庫)

ふりだしに戻る〈上〉 (角川文庫)

 

 

B.引継ぎ型

何らかの事情が主催者側に発生し、会の継続が困難になる、これもよくある展開といえる。主に家庭(結婚、出産、育児、介護など)か仕事の事情(転勤や昇進など)によって、いつまでも同じ状態ではいられなくなってくるのは当然である。

このような場合、主催者をバトンタッチするのもひとつの手ではある。より主催者側の負担を減らすには、持ち回りにしてもい。これなら参加者4~6名程度でも、グルグル回していけば長持ちしそうである。

 

 

C.分裂型

参加人数が定員を越えたり、人気が高まった場合は二つに分裂することもあるのではないかと思われる。喧嘩別れという場合もなくはないだろう。あるいは参加者の内部で独立運動の動きが出てきて、たとえば「ミステリ派」と「時代小説派」の二つに分かれるというケースも考えられる。

そのくらい活気のある読書会なら面白そうだし、発展的解散のようなニュアンスもある。何年かしたら「捕物帳読書会」としてまた合流したりするのも良いかもしれない。

 

 

D.延長型

永久に続くのは無理としても、活動期間を一年なら一年と決めておいて、年末にまた「あと一年やるかどうか」を話し合うというのもいい。

和やかにこういう話し合いができれば、延長につぐ延長で、あっという間に5,6年は楽しい会が続くのではないか。これは個人的には理想のパターンである。

 

 

E.終了型

はっきりと「何年何月で終了」と決めて終わりにするのも理想である。はっきりと「今日でお終い」という読書会は、いったいどのような雰囲気になるのか、何となく想像するとドラマチックである。

現実には引き継ぐ人もおらず、自然消滅というほど不人気でもなく、中間ぐらいの感じだろうか。主催者としてはいったん終らせて、今度は参加者としてあちこちに出向く、という人もいるかもしれない。

 

 

【まとめ】

喧嘩別れや自然消滅以外のコースなら、どれに進んでもそこそこハッピーだと思うべき!!