読書会の難点とその解決方法の例:2.場所

 

 

二回目のテーマは場所である。

昨今の読書会の募集告知を見ると「カフェ」で行うというケースが多い。

しかしカフェには別の客もウジャウジャいる訳で、にぎやかな店なら話し声がうるさいし、静かすぎる店にも長い時間は居づらいし、営業時間がいつまでなのかと考えてゆくと、ちょうど読書会に向いているカフェなどあるのかどうか、個人的には疑わしい。どうせカフェなら個室ありの店や貸切りで利用したいものである。しかしその場合は、おそらく割り増し料金がかかるだろう。

3,4名で気の合う仲間がもともといるような場合は、「自宅」という選択肢もある。広い狭いに関係なく、遠慮せずに飲み食いしながら話ができれば楽しいに決まっている。ところが誰かの自宅の周囲に都合よく駅や駐車場があるかというとそうでもない。つまり「交通の便」という難題も「場所」の問題とセットで出てくるのである。

そうすると交通の便がよさげで、音がうまく遮断されていて、交通の便がそこそこ良い場所で、お値段も庶民的な場所なんてあるのか?という話になってくる。

これが実はあって「公民館の一室」を借りるというのがその一例である。以前、アナログゲームの作り手が集まる会に行ってみたのだが、理由や目的がきちんとあれば、公民館の一室は割と簡単に利用できる。しかも冷暖房完備で、せいぜいまる一日で数千円程度か、それよりずっと安いこともある。

いわゆる「公民館」ではなくて「なんちゃら中央文化センター」とか「ペケペケいきいき創生会館」とか、近所には何をやっているのかわからないような建物があるかもしれない。実はそこが意外と読書会の味方だったりもするのである。

私の場合は駅近くの図書館に無料の「読書会室」があることを知ったのが読書会をするきっかけでもあったのだが、自分の住んでいる市の図書館のことすら大抵の人は把握していない。

この文を読んでいるあなたは、自分の住んでいる市内に図書館や分室が何箇所あって、隣の市町村に何箇所あって、そこが利用可能であるかどうかまで知っているだろうか。おそらく考えたこともないと思う。

まずは市のHPなどを通じて自宅周辺に「市民活動何とかセンター」や「図書館」がどこにあるか、利用できる部屋はないかをチェックするべきである。最近では予約手続きや空き情報まで、ネット経由で済むケースが多くなっている。

はっきりした建物を持っていない「市民活動ぼんやり支援センター」のような場が近くにあることすらある。というのは先日、参加者から「ショッピングモールの一階の隅に、そういう場所があるから告知をすればどうか?」と提案されたのである。

行ってみると、普段はまず立ち寄らないような地味な場所に「市民活動ぼんやり支援センター」があり、自由にいつでも使える机と椅子、チラシ置き場、パソコン、コピー機、会議室(3室)などが揃っている。駐車場は無料だし、静かだし、いいことだらけであった。この会議室を借りて読書会をすることもできそうである。

最近は大きな駅の近くに「コワーキングスペース」だの「貸し会議室」だのがあるが、まずは積極的に公的機関を探し、利用するべきである。

いっそのこと発想を広げて、広い公園や廃墟、海辺、山奥、洞窟などを検討するのもいいかもしれないが、自分の経験の範囲では今のところ何とも言えない。

 

【まとめ】

場所に関しては、まず自宅や友人宅を検討して、ダメなら公的機関を調べてみよう!

何をやっているのか不明な施設や、市内外の図書館、市のHP、ショッピングモールの見取り図などをチェックしてみよう。ネットで空き状況や予約ができることもあるぞ!